物件の下見で確認するべきことブログ:2018-5-21


10年前、元気だったお母さんが倒れた。
脳出血だった。
命は助かったが、右手足は不自由な肉体となった。

幸いな事に、
言葉、記憶などには不思議なほど支障がなかった。

助かってみると、
この事がお母さん自身の苦しみにもなり、
介護するボク達の苦しみにもなっていった。

「お前には分からん!」
ボクにぶつかるお母さんは、ボク以外にあたる人がいない。
2年前にパパは他界していた。

1年の入院生活から退院する時、ボクは心に決めた。
「よし、とことんお母さんとつき合って、
笑顔を取り戻すまでは、パパのところに行かす訳にはいかん」と。

医師には無理だと反対されたが、
お母さんの家を改造し、
デイケアの施設にお風呂を入れてもらう約束をもらって、
お母さんの希望どおり自宅に帰った。

お母さんの願いはほとんどやってあげたが、笑顔は戻らない…

五年が過ぎた頃、施設でリハビリの先生に出会った。
「ちょっと簡単な手芸をしてみない?」
「いや!できない」
「できる所だけでも、まあしてごらん」

押し問答が何日かあった末に、
デイケアの日に、しぶしぶ左手を動かしてやってみたが、
お母さんの思うようにはいかなかったらしい。

でも、あの日の事は忘れられない。
デイケアの車から降りると…

「これ」と、
お母さんがバッグの中から出したのが、小さな花。
色紙を型の中に押しこんで紙絵にしていく手法のものだった。

「ウワー!できたじゃん」
ボクは大げさに喜んでみせたが、お母さんはいつもの顔だった。
だけど、かすかにその中に笑いを見たような気がした。

それから、一作、二作、三作…作品が増えるにつれ、
少しづつ笑顔が出るようになった。

そして、心から
「ありがとう」の一言が
自然にくちをついて出るようになった。

この言葉を聞いた日、
ボクの目が涙でかすんだのを今でも覚えている。





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